4/23の午後1時過ぎに事故を起こした知床遊覧船『KAZU 1』の運行会社・有限会社知床遊覧船の社長は、桂田精一社長です。
桂田精一社長は、まだニュースなどの画面には出てきていませんが、遺族には謝罪を始めています。5,6年前から社長になって黒字化させた桂田精一社長の経歴などを検証します。
桂田精一社長の経歴
桂田精一社長の、今までに分かってる経歴は、
- 氏名 桂田精一(かつらだせいいち)
- 生年月日 昭和38年6月29日
- 年齢 58歳
- 住所 斜里町
- 元陶芸家、5,6年前から社長に
- 家族 父親-遠音別神社宮司、元町議会議員
- 職業 しれとこ村グループ各社社長
- 知床小型観光船協議会会長、商工会理事など
桂田精一社長の経歴で、明らかになってるのは、元陶芸家で5,6年前にいきなり社長を任されたということです。
これは経済サイトの「DIAMOND online」に載った記事です。
(引用:DIAMOND online)
いい宿ですが、桂田精一社長は有名百貨店で個展を行うほどの元陶芸家で、突然ホテル経営を任され、右も左もわからないド素人。
運よく何もわからないから、小山にアドバイスされたことは「はい」「YES」「喜んで」ですぐ実行した。
知床観光船が売り出されたとき、私は、「値切ってはダメ! 言い値で買いなさい」 と指導した。
世界遺産のなかにあるホテルが売り出されたときも、「買いなさい。自然に溶け込む外壁にしなさい」 と指示した。
すると、赤字の会社があっというまに黒字に変わった。ただ、ところどころでもったいないところがあった。当時の旅館の名前「国民宿舎桂田」も無味乾燥で、お客様がラブストーリーを感じない。「夕映えの宿」と知床らしい名前に変えるべきとアドバイスした。
知床の冬は寒すぎて客数が減りますが、それなら寒さを逆手に取って、外にテントでも張ってマイナス20度の世界を体験できるプランを販売すればいい。
ハイボールも、普通の氷の代わりに氷柱(自然の氷柱は保健所が許可しないので人工でつくった氷柱)を使えば、倍の値段で売れます。私は観光で行ったはずなのに、結局、経営指導して帰ってきました(笑)。
コンサルをしてる方は、株式会社武蔵野代表取締役社長の小山昇氏です。
このときから、小山昇氏のアドバイスに従ってしれとこ村グループの各会社を黒字化にしていったということです。
つまり、右も左も分からないど素人の社長が5,6年前から営業していた会社が、知床遊覧船です。それ以前は、大手の資本で営業していました。
小山昇氏は、コストに対しても色々なアドバイスをしていったのではないでしょうか。
よくあるのは、古参のベテラン社員の給料を下げて追い出して、安いお金で新しい社員を使う・・・などです。
小山昇氏のアドバイスを受けたことと、2020年、2021年の3月に大量の退職者が出たのは、関連性がないとはいい切れません。
退職者が出たことが今回の事件の遠因です。国土交通省、海上保安庁、警察など、捜査の結果を待ちたいです。
桂田精一社長の父親は桂田鉄三氏でしれとこ村グループの会長です。5,6年前に引退して桂田精一社長に会社を引き継ぎました。
桂田鉄三氏は斜里町にある遠音別神社の宮司をされています。オホーツク観光連盟が主催するオホーツク流氷祈願祭も、毎年神事を執り行っていて、今年も玉串をささげました。
(引用:北海道新聞)
桂田鉄三氏は、過去に斜里町議会議員をされていて、地元の名士という立場です。
その地位を知床遊覧船の桂田精一社長はそのまま引き継がれていて、知床小型観光船協議会会長、商工会理事などをされています。
知床小型観光船協議会というのは、斜里町の観光船企業の4団体による協議会で、クラウドファンディングで資金を集めて地元を活性化させようという団体です。
その会長をしていたのですが、抜け駆け営業をしていたという情報もあります。
しかもこの社長、知床小型観光船協議会の会長だよ
協議会加盟4社はゴールデンウィークまで営業しない事を決めてたのに会長だけ抜け駆け営業
闇深過ぎて色々おかしい
他の3社は出港しなかったのですが、知床遊覧船だけは営業をすでにしていたということです。そのうえ、悪天候にも関わらず、社長の命令で出ていったものと噂されています。
ネットの掲示板には、悪天候でも「出港しろ」と怒鳴っていた・・のようなことも書かれていました。
桂田精一社長の経営してる会社など
桂田精一社長が経営してるしれとこ村グループは、
- 世界自然遺産の宿 しれとこ村
- 流氷と温泉の宿 海に桂田
- shiretoko HOSUTEL hanare
- 秘境知床の宿 地の涯
- 知床遊覧船
名前がユニークですね。小山昇氏のコンサルを受けている感じが伝わってきます。
従業員募集のサイトでは、
- 従業員数企業全体 30人
- 資本金 3000万円
- 代表取締役 桂田精一
となっています。
桂田精一社長の顔画像
ニュースでは、桂田精一社長は出てきていないので、顔画像などははっきりとわかりません。
そこで、フェイスブックなどのSNSで顔画像を調査してみました。
はじめにフェイスブックで「桂田精一」と検索してみると、
すると、しれとこ村としっかり書かれてるアカウントがありました。
開いてみると、
斜里郡出身とか、茨城県工業技術センター 窯業指導所に在学していたこととか書かれていましたが、肝心の顔画像はありませんでした。
次に、インスタを調べましたが、全くそれらしいものはありませんでした。
次にツイッターを調べてみると、
フォローしてる方の中には、小山昇氏の名前や、関係してると思われる社長の方々の名前が載っていますので、おそらく間違いないと思われます。
ニュースで顔画像が出るまでは、一応、モザイクを掛けさせていただきます。
投稿などは一切ないので、顔画像だけをアップにしてみると、
こんな感じの顔です。いかにも陶芸家といったアーティスティックな顔をされています。
桂田精一社長の経歴と評判
(引用:読売新聞)
他社の船長によると、大量退職後、知床遊覧船の船が岸に近づきすぎたり、定置網の近くを通ったりする様子が目撃され、「操船技術が未熟だったようだ」という。「普通は座礁なんてしない。いつか人命に関わるような大きな事故が起きるのでは、と心配していた」と話した。
24日、知床遊覧船の事務所はカーテンが閉め切られ、室内の様子をうかがい知ることはできなかった。午後7時頃には関係者とみられる男性2人が出てきたが、報道陣の問いかけに応じることなく、立ち去った。
この日、事故を受けて知床遊覧船など地元4社でつくる知床小型観光船協議会は、今月28日~5月8日の間、小型観光船の運航を自粛することを決めた。世界自然遺産の知床は例年、春の大型連休から本格的な観光シーズンに入る。知床半島のレジャー業者や宿泊施設からは観光への影響を心配する声が上がる。
「観光客には『まずは船に乗って』と言ってきたのに。もうお勧めしづらくなった」。地元の観光施設で30年以上働く女性(66)は打ち明けた。
(引用:読売新聞)
北海道斜里町「知床遊覧船」の事業所に、4/24の午後4時17分、国交省の職員らが特別監査に入りました。捜査が開始された模様です。
地元の人からは、他のニュースサイトからの情報も含めると、
「操船技術が未熟だったようだ」
「普通は座礁なんてしない。いつか人命に関わるような大きな事故が起きるのでは、と心配していた」
「この辺りは潮の流れや天候がすごく変わりやすい。天気予報もまず当たらないため、技術と経験が必要になる」
「約1年前に現場スタッフが大きく入れ替わった。新型コロナウイルス禍もあり、経営は不安定だったのでは」
「事故当日の23日は、強風や波浪の注意報が発出され、地元のウトロ漁協の所属船は同日昼前までに帰港していた」
という情報がどんどん流れてきています。
さらには、桂田精一社長のフェイスブックには、
約3年前のことですが、切々と被害を訴えてる女性がいました。
リツート&拡散希望です!#me too運動が世界中で広がりを見せている中、世界遺産が堪能出来ると謳っている北海道の知床村の”しれとこ村つくだ荘”(ゲストハウス ハナレ)で信じられない事件が発生し隠蔽されました! 2019,6,23なんと安心安全が売りの女性専用の部屋に鍵が全くなく誰でも侵入出来る状態で運営しているんです!なので深夜モンゴル人観光客が侵入し、フランス人観光客がレイプされました。同室の日本人が異常に気づき通報しました。本当にあってはならない悲しい事が発生しました。震えて泣いている被害者の通訳に警察や病院に付き添った女性従業員に、今すぐ戻って明日の仕事の準備をしろ!フランス人はオープンだから自分から誘ったのではと言い放った経営陣!被害者に正式な謝罪もなく事件を隠蔽するように従業員に指示を出しました。強姦事件を隠蔽し侵入事件で片付けました!しかも翌日も鍵がないまま何事もなかったように女性のお客様達を宿泊させていました。他にも従業員同士の暴行事件、2019,8,1(加害者は網走刑務所に収監されました。)三十日の連続勤務や休憩なしの11時間勤務など労働基準法違反だらけの職場で過労死寸前でした!賃金未払いや外国人労働者の深刻なイジメもありました。経営者に職場の改善要望等を伝えたく、何度も話し合いの場を求めても、のらりくらりと逃げられました。このようなゲストハウスに、海外からの観光客や女性客が今も宿泊しているのが事実です!本当にあってはならない事です。被害にあわれたフランス人女性や一緒に旅行に来られた友人達に、心から申し訳ないと思っています。日本を代表する観光地北海道の知床で起こった事件!国内外の全てのお客様が安心して宿泊してもらえるように改善してもらいたいです!
ちょっと長いのでまとめると、
- 女性部屋に鍵がなかった
- フランス人観光客がモンゴル人観光客に暴行された
- 経営陣がとんでもない対応をしていた
- 「明日の仕事の用意をしろ」
- 「自分から誘ったんじゃ?」
- 従業員に「事件のことを隠せ」と指示
- それ以降も鍵はつけられなかった
- 従業員同士の暴行事件やブラックな働き方だった
- 経営陣はなんの対応もせず、逃げていた
という感じです。
2019年の日付けなので、すでに桂田精一社長担ってからのことです。
もしもこれが本当だとしたら、恥ずかしい日本の現状といえます。
田舎町で、人があまり来ずに、観光客だけな場所は、こういったことが起こりがちなのかもしれません。
ついでにと言ってはなんですが、こういう件もあらためて捜査をしてもらいたいものです。
このこと以外でもすべてにおいて隠蔽体質でお金優先主義なのかもしれません。
遊覧船『KAZU 1』の直されていない傷
実際にヒビが入っていた『KAZU 1』はこれです。
多くの船は、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)というもので作られています。
耐水性、耐候性、耐酸性、耐熱性などに優れていて、比重が小さく、いろいろな形に対応できるすぐれものです。
ただ、亀裂ができていたらいつこわれるかわかりません。波などの大きな圧力が加わることで、この先端部分がポキリと折れてしまった可能性があります。
すでに海底だとおもいますが、見つけて引き上げることが出来たら、今回の事件の原因を探ることができそうです。
ネットでも、
「船の傷に限らず、なぜもっとマシな無線を積んでいなかったのかとか、なぜGPS付きのライフジャケットじゃなかったのか、など、やっぱりお金をかけたくなかったんだろうね」
という声がちらほらと聞こえてきています。
とはいえ、まだのぞみがあるとしたら、一人でもいいのでなんとか無事に救助していただきたいです。
<追記>桂田精一社長の説明会での返答「私は行けると思った」
斜里町では、知床遊覧船の桂田精一社長や町長などの説明会が開かれてると、HBC北海道放送で報道されていました。
桂田精一社長の返答をまとめると
- 社長は足を組んでいた
- 指摘されてから「すみませんでした」
- (なぜ海に出た?)検査したら問題なかった
- (戦隊の傷は?)直した
- (波が高いのになぜ出した?)私は行けると思った
- (漁師もだめだといったのに?)私は行けると思った
- (去年の事故は?)ちょっと軽傷で・・・
という感じです。桂田精一社長以外に対しても、怒りが収まらない様子です。
「斉藤大臣ですか?情報があまりにも少なすぎるという話も僕らはしましたよ。もっとオープンに、きちんと話をさせてくれと」
「1日経って何も話を聞かされていなかったんですよ。結局、会社からは朝4時に(連絡が)来て、遺体あがりましたと。それだけです」
「おかしいですよね、ほんとにいろんな説明があって、途中経過でも説明があるべきですよね」
「他の人たちからも、怒号が飛び交っていました、皆さんも同じ気持ちですよ」
「あまりのずさんさに話にもならなくて、退席する人もいました。話にならないと。本当に罵声がすごかったですよ。それだけやっぱり、国もそうかもしれないけど、遺族の気持ちになって全く考えていない」
◆今後について…
「報道がどうのこうのじゃなく、真実を知りたいし、語ってほしい。それだけです本当に」
「隠れて、こそこそしているような感じだから、僕らは会見のときに報道陣を入れて、きちんと嘘、隠し事なくしてもいいんでないかと思う」
「言った、言わないで隠蔽されて、泣き寝入りはよくないですから、真実をみんなに知ってもらいたい、ずさんな管理でこういうことが起きた。二度と起きてほしくないので、正直にみんなやってほしい」(引用:HBC北海道放送)
遭難した26人の中には、わざわざ休みを取って知床半島まで来て、そこでプロポーズをしようと思っていたカップルもいたということです。
今回の事故をずっと見ていると、天災とか海難事故といったものではなくて、人災に近いと思われます。
政府の役人たちもお役所仕事ではなくて、遺族たちに寄り添った解決方法を探っていってもらいたいものです。
<追記>桂田精一社長の説明会への参加は1度限り?
北海道新聞によると、国土交通省、第1管区海上保安本部、斜里町で作られてる現地対策本部は、1日3回の説明会を開いているということです。
ただ、家族に流される情報は制限され、殆何も分かっていない状況のようです。
その中で、
「カズワンを運航する知床遊覧船(斜里町)の桂田精一社長は午前中の1回だけ説明会に出席。残り2回には姿を見せなかった。豊田徳幸船長(54)は昨年6月にウトロ漁港出港後間もなく、航路を逸脱して浅瀬に乗り上げる座礁事故を起こしているが、桂田社長からは、こうした過去の事故経緯や今回の事故要因に関する説明はなかったという。説明会に立ち会った関係者は『あれでは家族は納得できないだろう』と話した」(引用:北海道新聞)
桂田精一社長の事件や遺族に対する気持ちが表れているのかもしれません。
<追記>桂田精一社長の口癖は『赤字だ』<文春より>
4/28発売の「週刊文春」に、
「『波が高くてもいかせろ』知床”強欲一族”の罪」
というタイトルで、知床遊覧船の桂田精一社長に関する記事が上がっていました。
その中には、先代社長で現会長の桂田鉄三会長や、その前の代からのしれとこ村の歴史が載っていました。
まとめると、
- 桂田鉄三会長の父親は桂田商店を経営
- 米、食品、雑貨、ガスなどを扱っていた地元の一大コンツェルン
- コンビニ、スーパーなどで徐々に落ち目に
- 桂田鉄三会長は旅館業、兄は建設業という別々の商売を始める
- 桂田鉄三会長は宮司、町議会議員
- 2005年に桂田精一社長がしれとこ村の取締役として入社(41歳)
- 2015年に桂田精一社長に旅館業を引き継ぐ(代表取締役)
- 桂田精一社長は「観光業をメイン多角化経営」を夢見る
- 2017年、知床遊覧船を買い取る
- 新しいホテルを展開したために常時赤字に
- 2021年3月、ベテラン船長2人を含む5人を解雇
桂田精一社長が、有名コンサルタントの小山昇氏と出会ったのが、2017年の夏だと小山氏が雑誌で話しています。
桂田精一社長が社長業を継いでから1年くらい経ってからです。
どうしても赤字から抜け出せないでいる桂田精一社長にとって、「観光業をメイン多角化経営」という言葉は飴のような甘美な夢だったのでしょう。
このときからすべてを相談するようになって、知床遊覧船を買い取ります。その後もホテルを買い取って4館ものホテルの経営者になります。
その結果、一時は黒字化に成功しますが、常に赤字になります。文春によると「毎年5~7千万円の売上」があった遊覧船ですが、その利益をほとんど旅館経営に突っ込んだということです。
となると、しわ寄せが来るのが知床遊覧船です。結局、20年前からいたベテラン船長2人と、営業などのスタッフ合わせて5人に、
「新しいメンバーと新しい体制でやっていきたい」
と言って、首を切ったということです。
結局、桂田精一社長が小山昇氏のアドバイスを元にやってきたことは、
- ホテルをいくつか購入してリブランドオープン
- 知床遊覧船を購入して多角化経営を目指す
- 知床遊覧船の利益をホテルに回す
- グループ全体のコストカット
ということです。
かつて桂田精一社長がしれとこ村に入社した時に、
「親がホテル経営をしてるから、うちに泊まりに来てよ」
と自慢げに友人たちに話したということです。
桂田精一社長にとっての本筋は旅館業で、簡単に金のなる木が知床遊覧船だったという気がしてなりません。
新しい情報が出てきたら、追記していきます。
コメント
> 退職者が出たことが今回の事件の遠因ですので、国土交通省、海上保安庁、警察など、徹底的に捜査してもらいたいです。
いくらなんでも幼稚すぎでは。元記者じゃなかったことはよくわかるけど
コメントありがとうございます。
勉強させてもらいます。
ありがとうございます。